常識を打ち破ったメーカー、Dynacoについて
海外メーカーでしかも管球式のアンプとなると、音は良くてもとてつもなく高額なイメージが払えませんが
Dynacoはそのイメージを見事に打ち破ったアメリカの古きよきオーディオメーカーです。
Dynacoの原点
1950年に後のDynacoの創業者となるDacid HaflerとHerb Keroesの二人がフィラデルフィアでAcrosoundというオーディオ工房を開業したことが始まりと伝えられています。
この時の事業は家庭オーディオ用の高品質な出力トランスなどを製造していました。
そのクオリティが認められ、1950年代のハイファイアンプの多くはAcrosoundで作られたトランスが使われるようになりました。
そしてHaflerは活躍の場を拡げるため、自身のパワーアンプを作ること決心します。
1954年にAcrosoundから離れ、オーディオ設計士のEd Laurentと共に自身の思い描くアンプ像を実現化するために後にDynacoに変わる、ダイナカンパニーを設立しました。
Dynacoが発売したモデル
・MK2~3
ダイナコ初となるモノラルパワーアンプで、50Wの出力を持っていました。
完成品と自分で作るキットも用意されていました。
その後、出力を10WあげたMK3に改良が施されてます。
いずれも50年以上の年月が経った代物ですが、まだ買取で年に数回は出てくることがあります。
それほど大勢のファンがいたということですね!
大ヒットとなったStereo70
1959年に登場したDynaco Stereo70はご記憶にある方も多いのではないでしょうか。
手の届きやすい価格ながら耐久性・音質が優れていたことから「プアマンズ マッキントッシュ」という皮肉なネーミングが生まれてしまったほどの素晴らしい完成度を誇る名機です。
最終的にST70は35万台を超える生産という偉業を果たしました。
日本では1970年代ごろから正式に輸入されるようになり、当時のラックスキットや真空管アンプのユーザーを中心に好評を得ていました。
ちなみにこちらも買取で年代物の真空管アンプの中ではまだ目にしやすいですね。
これに続いて、小型化を図った弟分のStere35が登場。
その後もステレオ、モノラルパワーを中心に真空管技術の追求を続けていましたがソリッドステートの波が押し寄せ、1970年に入る前にTycoという企業の子会社になりました。
代表のHaflerはその後、Ortofonへ移籍しましたが間もなく再度独立し、Hafler Companyを興じました。
その後のDyancoの行方
Haflerが去り、エド・ローランの指揮のもの新しいライナップとしてDynacoのスピーカーシステム、Phase3を市場に投入しました。
マニア層からは高い評価を得たものの、乗り遅れてしまった市場の欲求に応えるまでには及ばず、1980年代にはDynacoはマーケットから姿を消してしまいました。
再復活
そして2000年に入るとDynacoは再度復活を果たします。
伝統的な製品作りに立ち返り、Stereo70の復刻モデルを発売しています。
Dynacoの買取について
当店ではこれまでDynacoから発売されたオーディオ製品は買取可能です。
完成品はもちろん、壊れてしまっている状態でもお取扱します。
未組み立てのキットが出てくればプレミア価格での買取が期待できますよ!