再燃しているオープンリールデッキ、そのワケとは。
いきなりですが皆さんはオープンリールと聞いてどういう印象が浮かび上がりますか?
懐かしさを感じる方もいれば、まったく知らない方も最近では多いのではないでしょうか。
1950年代にアナログプレーヤーに変わる革新的な録音・再生機器としてTEACやAKAIを筆頭に当時の国内メーカーがこぞって作っていたアナログのオーディオ機器です。
出来の良いものは現代のデジタル機器をも凌駕する能力を持っていますが、それを可能するには「重い・デカい・高額」な機器になってしまうことが避けられませんでした。
やがてカセットデッキが出てきて、それが成熟期に入った80sごろには、オープンリールデッキの立ち位置はかなり薄れていきました。
それが今、改めてオープンリールを買い求めている人が達が増えてきている異例の事態が起きています!
買取店においてもリールデッキの取扱を始める動きが目立ちその再燃ぶりを物語っています。
なぜオープンリールが再注目されているの?
むき出しのリールやテープを送る動作、そして音の原点を辿るという感慨深い要素がたくさん詰まっているのが今の現象に繋がっているのではないでしょうか。
オープンリールの主なメーカー
かつては音響の主要メーカーのほぼ全てが生産に乗り出し膨大なモデルが存在しますが、現在の市場でにぎわいを見せている代表格にしぼって一覧にしてみました!
スチューダー・ルボックス
レコーディング用のA820やA807に見られる大きな筺体のものやREVOXのB77やPR99などの普遍的なものまで、このジャンルでは名声を博するリーダー的な存在です。
今でも録音のプロやハイファイのマニアの元で現用されているほどで、その信頼は絶大なものとなっています。
ティアック
国内のテープデッキをいち早く製品化したのがTEACです。
海外での知名度は高く、初期のTDシリーズや業務用としても十分に通用するフラッグシップ、F-1は買取価格が急上昇中です。
アカイ
TEACと並んで定番だったAKAIのGX。
その中でもGX-747dbxとさらにその上を行くPRO-1000は別格として扱われるハイエンド機種です。
現在では定価よりも高い値が付けられ、それでも手に取るユーザーがたくさんいます。
テクニクス
国産のオープンリールデッキの中でも個性的なのがTechnicsのリールデッキです。
ユニークなヘッド構造を共通にもつRSシリーズはどれも人気ですが、その中でも最高級にあたるRS-1800は異様ともいえる買取状況となっています。
そもそも当時の価格が95万円という超高級品でしたが、程度良好な現存品があればその2倍のプレミアがついています!
オープンリールが高騰している本当の理由とは?
テープデッキに魅力があるということに間違いありませんが、それにしても売りに出されている価格を見るとあまりに高額すぎないか?と疑心暗鬼になりますよね。
これまで買取を通して見えてきた背景から考えると確かに今の相場は「異常」です。
というのも海外のオーディオマニアが買い求めているからという理由が大部分を占めているからです。
海外ではオープンリールのことをリールトゥリールテープレコーダーと呼び専門の集団がいます。これらの層にいままで情報が伝わっていなかった珍しい国産機がネットを通じて次第に存在が知られるようになったことで、ここ10年で一気に相場が跳ね上がりました。一過性のものと思われていましたが、希少なトップエンドはお金に糸目なく入手する層が増え続け、今のようなとんでもない値段が付けられるようになりました。
買取時期はまさに今!
お手持ちのオープンリールを処分を考えているのであれば、まさに今が売り時といえます!
特に当時の上級機の相場は異常ともいえる状況です。
この状況はまだ急に終わる様子はありませんが、これ異常の暴騰は考えにくいです。
本体はもちろん、メタルリールなども単品で買取需要がありますので売却の際はあわせてどうぞ!